子供の障害がきっかけで40代から介護転職した介護福祉士に聞いてみた

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今回インタビューした今泉良太さん(仮名)は、現在ユニット型の特別養護老人ホームで働いてる介護福祉士です。

40代を過ぎて介護業界に転職する方は年々増えています。もし介護業界に転職しようかな?でも年齢もいってるし・・・と考えている方には大変参考になるインタビューではないでしょうか?

介護の現場や資格についてなど様々な内容をご紹介します。

現役介護士インタビュー

この仕事に就いたきっかけを教えてください。

わたしは、介護の仕事をして10年くらいになりますが、それ以前は契約社員として工場勤務を長くしておりました。元々、介護の仕事には興味がありましたが、きっかけがなかったといった感じでしょうか。

人生の転機となったのは、長男の誕生でした。

長男は一見五体満足で普通の子供として誕生しましましたが、生後2年ほどたって自閉症という脳の障害を持っていることが分かったのです。知的障害もありました。

言葉の発達の遅れもあり、随分とその頃、子供の将来に不安を覚えました。

それで、障がいのことについていろいろと勉強しましたが、その中でヘルパーの資格を持っていれば、知的障がい者の外出援助などの仕事ができることを知りました。

「そんな仕事があるのならばやってみたい!」と突然思い立ったのです。
契約社員としての不安定な生活も何とかしたいと思っていたところなので、思い切ってヘルパー2級の資格を働きながら取ることにしました。

資格取得後は、高齢者のグループホームに就職しました。
本当は障がい者の介護の仕事に就きたかったのですが、思うような仕事が無くて、高齢者介護の道に進みました。

その後1年ほどして特別養護老人ホームに転職しました。そして、働きながら介護福祉士の資格を取得しました。

介護支援専門員の資格も取りましたが、そちらのほうは業務には就いたことがありません。

資格をとるのは大変でしたか?

私の持っている資格は、ヘルパー2級、介護福祉士、介護支援専門員です。

ヘルパー2級の資格は、工場勤務をしながら休みの日に学校に通いましたが、休みの日に受講できる学校が近くになかったので、電車で1時間半かけて通いました。3か月かかりましたが、通うのが大変でした。

授業はとても楽しかったです。

介護福祉士は、介護の仕事に就きながら家で勉強しましたが、どのように勉強したらよいのかわからなかったので、結局通信教育を使って勉強することにしました。

日常業務ではあまり関係のない勉強もたくさんしましたので、難しかったですね。
勉強をする時間を作るのもかなり苦労しました。

実技試験は、講習会を受けましたので免除になりましたが、それも難しかったです。

わたしは介護の仕事に就いたのが40歳過ぎてですので、あまり回り道はしたくなかったのです。
試験も一発で通りたいと思いましたので、通信教育費や実技講習費などお金の面で大変でした。

お金も使ったしもう介護以外の仕事にも就く気もないし、ということでかなり自分にプレッシャーをかけたおかげか、一発で試験には合格できてよかったです。

介護支援専門員も通信教育を使って勉強しました。
介護の仕事を始めた時から、介護支援専門員の資格を取るのが最終目標だったので、受験資格が満たされたらすぐに受験しました。

こちらのほうは大変難しかったですが、一発で合格することができて自分に自信がついた感じがします。

現在の仕事内容を具体的に教えてください。

現在はユニット型の特別養護老人ホームで働いています。

勤務時間は、早出が7:0016:00、日勤が8:0017:00、遅出が10:00~19:00、準夜が13:0022:00、夜勤が22:007:00までとなっており、毎月の勤務表に従ってシフトに入ります。

入居者様は、歩いてトイレに行ける人から寝たきりで胃ろうの人までいろいろおりますので、その入居者様に応じた介護になります。

食事も、自分で食べられる方から介助が必要な方までいろいろとおりますので、その人に応じて介助の仕方が変わることになります。

ユニットではある程度の炊事もすることになります。
施設によると思いますが、うちのところでは、ご飯だけはユニット内で炊きます。それ以外は厨房で作って持ってきます。そして出来上がった料理の盛り付けから、配膳、介助、食べた後の食器洗いまでします。

それから夜勤ですが、ユニット型特養の夜勤は大変です。

日中は1ユニット10人だけ見ていればよいのですが、夜勤は隣のユニットと掛け持ちで夜勤を一人でします。
20人を一人で見ることになります。

どの入居者様も静かに寝ているだけではなく、夜に徘徊する方もおられますし、寝むれないと言ってたびたびナースコールを押される方もおられます。

また、夜勤中に転倒事故や急に体調が悪くなる入居者様もありますので、他の方の介助をしながらその方の対応をするのはとてもきついです。それを一人で対応するので、夜勤が終わる頃にはへとへとになってしまいます。

そして、朝7時に家に帰ってその日は寝て過ごして、次の日はまた仕事になることが多いので肉体的に精神的にも夜勤はきついです。

現在の職場で資格は活かされていますか?

生かされていますよ。

現在の職場では、介護福祉士の資格を持っていないと正社員になれないので、給与面、特に賞与で大きな差ができるようになっています。苦労して資格を取っただけのことはあったと思います。

介護支援専門員の資格は、取らなくてもよかったかなと思っています。

一度、介護支援専門員の仕事をしてくれと会社から言われて引継ぎをしたことがあったのですが、介護業務は現場で体を動かすのが主な仕事ですが、介護支援専門員は事務所でデスクワークが主な仕事になります。

それが、自分には全く向いてなかったです。

すぐに、「できません」と言って断りました。

今でも資格を持っていると、会社から「してくれないか」と相談を受けることがありますが、断り続けています。

仕事をする上で心がけている事はなんですか?

わたしが仕事をするうえで心がけているのは、常にバランスの良い介護をするということです。

どういうことかと言いますと、よい介護をするというのはとても大切ですが、質の良い介護を常に続けるということは、時にすごく時間がかかったりするものです。

特別養護老人ホームでは少数の職員で何十人もの入居者様を見守りしなければなりません。なかなか一人の人だけじっくりと見るという訳にはいかないことが多いのです。

一人の入居者様の介助についているときには、他の入居者様は介助を待っているということが常に起きています。

少数の職員で多数の入居者様の介護をしていると、早く次の介助をしなければ、というプレッシャーがかかり、仕事を早く終わらせることばかりが優先されて、いい加減な介護、粗雑な介護になってしまいがちです。

早い仕事と粗い仕事は表裏一体と考えています。

それをすることなく、丁寧でよい仕事をいかに早くするか、というバランスをとるということを常に考えながら仕事をしています。

とても難しいですが常にそれを心がけています。

介護業界で仕事をしていてをやってよかったと思う事はありますか?

介護は人生の最期をみとることができる数少ない仕事だと思います。

なので入居者様がお亡くなりになって、部屋の荷物の整理が終わったのを見届けたら、安堵感と言いますか一つ仕事をやり終えたという納得感があります。

特に認知症がひどく、介護に苦労した方ほど安堵感、納得感が強いです。

こういう感じは他の職業ではなかなかないのではないかと思っています。

逆に困った事や大変な事を教えてください

以前ユニットリーダーをしていたのですが、それだけでも大変だったのですが、ユニット全体を統括する主任を兼任で任されてしまった時には大変でした。

責任の度合いがぐっと上がって、プレッシャーが半端なかったです。

日常の介護業務もしながら、リーダーとしてユニットをまとめるというユニットリーダーの仕事もしなければなりません。
それに加えて、主任として他のユニットの会議にも出席したりいろいろな書類が回ってきて作成するようになったりしました。

さらに夜勤もこなさねばならなくて、半年でつぶれてしまいました。

うつ病の症状がでてきて、不眠症もひどくなり、3か月休職をしました。

あれから2年ほどたちますが。今は役職を全部外してもらい、一般の職員として働いています。あの頃は一番辛かったですね。

 

これからの目標などありましたら教えてください。

上にも書きましたが、うつ病で休職をしたこともありますし健康面では常に不安が付きまとっています。

自分としては同じ職場で働き続けていられること自体が奇跡と感じておりますので、少しでも長く健康を維持して、今の職場で働き続けることが当面の目標となっています。

 

 

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