愛媛県の特養で働くベテラン介護士に聞いた介護業界の本音

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特別養護老人ホームで生活相談員として現在は働いている中村浩孝さん(仮名)に介護業界に入ったきっかけや現場の状況、などを語って頂きました。

介護福祉士、社会福祉主事任用資格、介護支援専門員の資格を持ちながら業界歴が長いので介護業界を目指す方にも参考になるのではと思います。

 

現役介護士インタビュー

この仕事に就いたきっかけを教えてください。

今から18年程前、当時20歳前半だった私は、サラリーマンをしていましたが、やりがいを求めてある特別養護老人ホームの求人に応募をしました。
求人はパートでしたが、それでも構わないという想いでした。

当時のその施設の方から「パートとして働くには、若い男性は今後の生活を考えると採用するまでの責任が難しい」「それだけやる気があるのなら、専門学校に行って資格をとり、好条件の施設で働いてはどうか」と助言を受けました。

その後、介護福祉士の養成の専門学校に22歳で入学しました。

 

資格をとるのは大変でしたか?

介護福祉士社会福祉主事任用資格介護支援専門員を持っています。
そして、現在、社会福祉士の合否の結果を待っています。

当時、介護福祉士は学校卒業と同時に資格を取得できましたのでひたすら授業と実習に打ち込みました。

社会福祉主事任用資格は就職して二年目に、上司の勧めがあり一年間の通信教育を受けて取得することができました。
スクーリングもあるので、泊り込みで神奈川県まで行ったりもしました。

就職して介護職員として5年の経験があると、介護支援専門員の資格取得に挑戦できます。(受験資格を取得できます)

何が何でも一発合格したかった私は、とにかく必死で勉強しました。

当時、子供が2歳か3歳だったと思いますが、妻と協力して子育てをしながら夜遅くまで勉強したことを覚えています。

皆さんに云える事だと思うのですが、介護支援専門員の資格は、介護福祉士の場合最低5年の経験が必要です。
そのため学生の間に勉強に専念して取得できるという環境ではないのです。

仕事や家事の合間に、時間を作りいかに効率よく勉強するかがポイントだと思います。

 

現在の仕事内容を具体的に教えてください。

特別養護老人ホームで生活相談員として働いています。

具体的な内容ですが、一番は利用者さんや家族さんの相談援助です。

施設で生活していると様々なことで不安になったり、分からないことがあります。
それらに対してご相談に乗りながら、精神的な側面から支援していきます。

また、施設に入所される前の段階の方々にもご相談に乗らせていただいています。

生活相談員は施設全体を把握しながら、利用者さんは勿論のこと職員にも気を向けて日々の生活が上手く回っているかを観察しながら、助言等を行います。

 

現在の職場で資格は活かされていますか?

勿論活かされています。

介護や福祉の資格は民間の資格も合わせると数多くあります。
その中でもやはり国家試験は仕事にとても有利です。

資格取得は周りの評価もありますが、なにより自分の自信と豊富な知識となります。

専門性の高い分野を自分なりに持ちながら、福祉全般の知識を幅広く持つことで、対応できる仕事が増えると思います。

 

仕事をする上で心がけている事はなんですか?

福祉的な側面を基本に、どうやれば要領よく仕事が進むかを常に考えています。

例えば、生活相談員なら介護職員や看護師に比べると、直接利用者さんに関わることが少なくなります。
その分、デスクワークや他の施設さんとの関わりがありますので、一日の中のスケジュール管理が大切だと思います。

現在は年度末に差し掛かるので、今年度をまとめる資料を作成しています。
私のモットーは「仕事に追われるのでなく、仕事を追う」です。

時間に余裕があれば、その分見えることも増えてきますし、精神的にも落ち着いていられます。

 

この仕事をやってよかったと思う事はありますか?

リアルは話をいうと、所得が安定しています。

会社員なら会社の収入によりボーナスや昇給のカットがあったりすると思います。
しかし、介護の仕事は(介護保険制度上)は介護報酬により施設の収入が決まります。

特に施設関係は、毎年度のある程度の収入(利益)が予測可能なのです。
ですから、経営する側からすれば、計画的な財務管理ができやすのだと思います。

但し、職員はそれなりに努力をします。
ショートステイといって、高齢者を短期間の日数お預かりするサービスがあるのですが、私はそちらの責任者をしたこともあります。

定員15床に対して、一日平均13床を上司から求められ、それに応えてきたこともあります。

正直、高齢者に対して、優しい笑顔や声掛け等と云ったことを現場では求められます。

利用者さんや家族さんからの感謝のお言葉は大変嬉しいものです。
直接介護をさせて頂いたときにもらう「笑顔」、在宅での介護の相談にお答えしたときの「安心された表情」などが、何より私のモチベーションを上げてくれます。

 

逆に困った事や大変な事を教えてください

介護職員として働き始めた新人のとき、認知症の方が施設からいなくなったことがあります。

私は夜勤明けで、玄関の施錠ができていなかったことが原因でした。

地元地域に有線放送が流れたり、近くの職員が探しに来てくれたりしました。

私自身、外に出て泣きながら探したことを覚えています。
あの時は本当に生きている気がしませんでした。

結局、施設のすぐ近くのバラ園で、少し怪我をしたぐらいで見つかりました。

 

これからの目標などありましたら教えてください。

先にもお話しましたが、現在社会福祉士の合否待ちの状態です。
この資格も受験資格を得る為に一年半、通信教育を受けました。介護支援専門員に続いて、一発合格を狙っています。

今後は、社会福祉士に関係する知識を増やして行きたいと思います。

例えば権利擁護や成年後見制度、医療や介護、福祉との連携などがあります。

また、この介護業界では経験年数が多いほうになるので、後輩の育成なども役割だと思っています。

 

 

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